用語解説
ウェルビーイング
社員のエンゲージメント向上を目指す企業が注目する「ウェルビーイング」とは何か、ご存知ですか? ウェルビーイングとは、単なる健康や幸福ではなく、人生全体の充実を意味する包括的な概念です。
■ Gallup社によるウェルビーイングの定義は?
Gallupはウェルビーイングを「キャリア」「社会的つながり、人間関係」「財務(上手にお金を管理すること)」「身体的健康」「地域コミュニティとの関係」の5要素で定義し、繁栄した人生と、苦痛に満ちた人生を区別するものであり、重要な人生の通貨である、としています。
これらの領域の少なくとも1つでうまくいっている人が66%いる一方で、すべてで繁栄している人はわずか7%である。私たちのほとんどがそうであるように、これらの領域のどれかで苦労していると、私たちの幸福感が損なわれ、日常生活に支障をきたす。 これらの領域のどれかで幸福感を強めれば、日々、数ヶ月、数十年がより良いものになる。 しかし、5つすべてにおいて効果的な生き方ができていなければ、人生を最大限に活用することはできない、としています。
出典:ギャラップ社ウェブサイト
■ セリグマンの「PERMA(パーマ)」
ポジティブ心理学の創始者であり米国ペンシルベニア大学教授のマーティン・セリグマンは、「PERMA(パーマ)理論(A THEORY OF WELL-BEING)」(ポジティブ感情・エンゲージメント・良好な人間関係・意義・達成)を提唱し、これらが満たされることでより豊かな人生を実現できるとしています。
セリグマンの「PERMA理論」:
ウェルビーイング(well-being)を構成する5つの要素、すなわちPositive Emotion(ポジティブ感情)、Engagement(エンゲージメント)、Relationship(良好な人間関係)、Meaning(意義)、Accomplishment(達成)から成り立っています。各要素の詳細や測定方法についての情報が提供されています。
■ エド・ディナーの「主観的ウェルビーイング(SWB)」
ポジティブ心理学の創始者のもう一人、幸福学のパイオニアであるエド・ディナーの研究は、幸福学の発展に貢献し「主観的ウェルビーイング(SWB)」を提唱しています。ウェルビーイングが人生の全体的な充実度を示すのに対し、主観的ウェルビーイングは個人の幸福感に焦点を当てた概念です。エド・ディナーによると個人が自らの人生に満足し、ポジティブな感情がネガティブな感情を上回ること、人生の満足度について各個人の認知的評価が幸福の指標であると述べています。
クラリティアンの研修ワークショップでは、このようなポジティブ心理学理論のエビデンスを基に、リーダーや管理職が日本国内だけではなくグローバルの共通定義を理解し、自身と組織のウェルビーイングを高め、社員のポテンシャルを引き出す実践的手法を学びます。